校長挨拶

 本校ホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

 本校は、明治26年(1893年)秋田県尋常中学校(現秋田高校)に農業専修科を設置した時に始まり、今年度で創立131年目を迎える県内で2番目に長い歴史をもつ高等学校です。明治28年(1895年)秋田県簡易農学校として独立開校した後、明治37年(1904年)秋田から現在地の大曲に移転し、幾多の校名変更を経て、昭和23年(1948年)秋田県立大曲農業高等学校と改称しました。

 また、この年から定時制課程や8つの分校が設置され、その後、分校から現在の六郷高等学校や西仙北高等学校が分離独立しました。分校の統廃合や学科改編等を経て、現在は、本校が各学年5クラスで農業科学科・食品科学科・園芸科学科・生活科学科の4つの科が、太田分校は各学年1クラスで普通科が設置されています。

 本校は、実習地を含めておよそ30万㎡に及ぶ広大な敷地を有しており、平成28年(2016年)に校舎を改築しました。新しい校舎は木材がふんだんに使用された近代的な校舎棟で、その他、実習棟、2つの体育館と武道場棟、屋外部室棟、雨天練習場、セミナーハウス、農産物や加工品等を販売する「アグリマーケティングハウス」、最新の「温室棟」や「水田収納調整室棟」を備えた2つの農場があります。さらに校舎の周りには、四季折々に人々の目を楽しませてくれる多くの樹木が植えられ、施設面では陸上競技場、野球場、テニスコート、ハンドボールコートがあり、生徒たちは恵まれた環境の中で伸び伸びと学習活動や部活動、農業クラブ活動に取り組んでおります。

 また、太田分校は創立76年目を迎えました。現校舎は昭和61年(1986年)に完成し、柱や廊下などほとんどが秋田杉でできた温かな雰囲気の木造校舎です。全校民謡講座の実施や、市役所・温泉施設と連携した「分校レストラン」を開催するなど、新しい地域の魅力の創造に挑むユニークな活動も行っています。

 卒業生の進路は多岐にわたり、学科改編による特色が多くみられます。今春の卒業生の進路は、進学90名(四年制大学27、短期大学14、専門学校等49)、就職75名(県内59、県外6、公務員10)と、前年よりも就職率が高くなりました。

 部活動については、コロナウイルス感染症拡大の影響があったものの、各大会が開催され、なぎなた部、自転車競技部、柔道部が四国インターハイに出場しました。また、高校生による環境保全活動のコンテスト「イオンエコワングランプリ」の普及・啓発部門で、農業クラブ果樹部による玉川温泉の湯の花を使ったカラスよけキット開発の取組が、内閣総理大臣賞を受賞した反響が大きく、様々なマスコミに取り上げられました。

 本校は今年度創立131年目を迎える伝統校として、探究的な活動を継続しながら「新生大農」として発展し続けています。平成30年度、文部科学省指定スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)の事業が終了し、この取組で本校教育内容は飛躍的に向上しました。3年間を通じたキャリア教育を計画的に推進し、次代を担う地域のリーダーや郷土の元気を創る人材の育成を図ってまいります。更なる高みを目指して、教育活動の充実に誠心誠意努めてまいりますので、今後とも温かい御支援と御協力をお願い申し上げます。

令和5年4月
秋田県立大曲農業高等学校
第36代校長 渡 辺  勉

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